下地調整の重要なポイント1 コーキング処理
投稿日:2019.8.2 更新日:2023.7.31
外壁塗装は下地処理が重要ということを知っていますか?
下地処理一つで塗装の耐久性が左右されますので、これから塗装工事を行う方は、下地処理の重要性をしっかり押さえておきましょう!
その下地処理の工程の中にコーキング処理(シーリング)があります。
コーキングはサイディングやALCなどの外壁材の目地や部材の接合部、サッシ周りなどに施工されている充填材です。
本日は、このコーキングの役割と施工方法についてお伝えします!
目次
【コーキングが担っている役割とは?】
もしかするとコーキングを見たことがあるという方も少なくはないのではありませんか?
実はホームセンターにコーキングが販売されていますので、意外と身近な材料なんです。
価格も安価ですし、扱いやすいので、DIYで使用したことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。
コーキングを使用するときは、粘度の高い液体なのですが、硬化するとゴムのように弾力性が出ます。
充填したところに密着しますので、建物の隙間を塞ぐ目的でよく使われます。
ずばり、コーキングの役割は、建物の防水性と気密性を保つことです。
雨漏りや室内環境にも影響してきますので、建物には欠かせない材料なんです。
【雨漏りを防ぐ防水剤】
建物は完全に隙間なく組まれているわけではありません。
必ずどこかしら隙間が生じますし、目視では確認できませんが、部材の接合部もわずかですが、隙間があきます。
水はほんの少しの隙間でも中に流れてきますので、防水しておかないと内部を濡らしてしまいます。
このような時にコーキングが役立ちます。
コーキングは建物を防水する役割があり、隙間に充填することで水が内部に侵入するのを防ぎます。
コーキングの劣化が雨漏りを引き起こす原因にもなりますのでご注意ください。
【室内環境に影響する?気密性とは?】
次に気密です。
気密性とは、空気の流入の性質でして、気密性が高いほど密閉性が高いということです。
現在の建物は、高気密・高断熱が求められています。
気密性が高いことで、空気の流入が少なく、室内環境が安定します。
それに代わり、気密性が低いとエアコンの効果が低下したり、部屋の温度が季節で左右されたりと環境が安定しません。
気密性を確保することが、快適な生活環境を作ることにつながるのです。
【外壁の目地材としての役割】
サイディングやALCなどのボード型の外壁材は、お互いに干渉しないように隙間を開けています。
この隙間を目地と呼びますが、ここにもコーキングが充填されています。
先ほどもお伝えしたように、コーキングは硬化するとゴムのように弾力性が出ますので、建物や外壁の動きに対して追従し、サイディングなどの外壁材の損傷も防いでいます。
ただし、揺れを吸収し、追従するといっても制振や免震の効果があるわけではありませんのでご注意くださいね。
コーキング工事についてはこちらの「コーキング工事を行う目的と必要性、メンテナンスのタイミングを解説します!」もご参考にしてください。
【外壁塗装におけるコーキング処理の方法は?】
建築工事は様々な工法があります。
コーキングも同様でして、施工方法は2つあります。
一つ目は「打ち替え」です。
「打ち替え」は古くなったコーキングを完全に撤去して、新しいコーキングを充填する方法です。
二つ目は「増し打ち」です。
「増し打ち」は既存コーキングを残して、その上に新しいコーキングを充填する方法。
これらの工法の大きな違いは、既存コーキングを残すか、完全に撤去するかです。
コーキング工事は基本的に「打ち替え」で行います。
「打ち替え」のほうが厚みを確保できるからです。
ただし、どちらの工法が優れていると比較できるものではなく、施工条件に合わせて適した工法を採用することが大事です。
例えば、サッシ周りや入隅は、コーキングを撤去する際に深くまでカッターを入れてしまうと防水紙を傷つけてしまう恐れがありますので、奥のコーキングは撤去せず、少し残した状態でコーキングを充填したほうが雨漏りのリスクを避けられます。
無理にコーキングを撤去しようとすると、かえって雨漏りを引き起こす原因となってしまうのです。
このように施工状況を的確に判断して、適切な工法でコーキング工事をすることが重要なのです。
当社はお客様からご相談をいただいた後に建物診断を実施し、建物の状態や立地などを考慮して最適な工事プランを計画していきます。
建物診断は無料で実施しておりますのでお気軽にご相談ください。
無料診断はこちらの「プロが見る無料診断」をご覧ください。
コーキング処理は外壁塗装の下地調整における重要なポイントになります。
既存のコーキングの状態はもちろん、作業に伴うリスクなどもしっかり把握した上で工法の選択をしてください。
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